「伊藤式英語学習法」を使って、日本語と英語の言葉の仕組みの「違い」を説明していきましょう。
例えば、「私」(I)、「ジョン」(John)、「知っている」(know)という3つの単語から、意味のある文を作ろうとするとき、
【日本語では】「私は、ジョンを知っている」と、新たな言葉「は」と「を」(これらを助詞と言います)をつけ加えて、単語と単語をつなげていきます。
一方、【英語では】この日本語と同じ内容を表現しようと思ったら、単語の位置が重要になってきます。まず、「〜は」で表される単語を文の始めに置き、次に動作や状態(人が何をしていて、どんな様子か)を表す言葉……動詞(「知っている」の他、「食べる」「書く」「使う」など、日本語ではウ段の音で終わるもの)をもってきて、そのあとに「〜を」で表現される単語を置きます。つまり、“I
know John.”となります。3つの定位置、すなわち……
に、ポン・ポン・ポンと単語を置いていって、単語と単語の関係を表していくのです。だから、日本語は助詞さえつけておけば、「私は、知っている。ジョンを」と言おうと「ジョンを、私は知っている」と言おうと、単語を並べる順序はある程度自由がききます。ただし、動詞は一応、一番最後に置かないと、なんとなく落ち着きが悪いようです。英語を日本語になおすとき、これはぜひ覚えておきたいルールです。英語では“know
John I”などとは言えないわけですね。
|